• 皆もすなるブログといふものを 吾もしてみんとて?

旬な話題は旬なうちに。
世論調査の結果があまりにあまりで衝撃をうけたため、自分なりにさくっと論点整理を。

調査によると、女系天皇を容認する意見が多い一方で、女系天皇について理解していない割合がずいぶん多かったと。
ちょっと意味が分からない。それはつまり、「女系の意味は知らないけど、女系を認める」という回答者がかなりいた、という理解で合っているだろうか。
それはあまりにも、一社会人としてどうなのか。

あまりに衝撃的だったので、一応男系、女系の意味をあげつつ、自分なりにこの皇位継承問題の根本にあるものを考えてみた。

男系・女系とは

まず、男系・女系とはどういうことか。
これはごくシンプルな話で、天皇家の血を、父から引いているか(男系)、母から引いているか(女系)ということだ。

実在する皇室の方たちに当てはめて考えると、まず上皇陛下には現天皇陛下と秋篠宮さま、紀宮さま(黒田清子さん)の3人のお子様がいらっしゃる。このお三方は、皆等しく男系皇族といえる(※紀宮さまは既に降嫁し正確には皇族ではない方だが、ここでは血統的な意味から、あえて皇族と表現する)。天皇家の血を、父親を通して受け継いでいるからだ。
次は、そのさらにお子様世代を見ると、天皇家に敬宮愛子さま、秋篠宮家に眞子さま、佳子さま、悠仁さまと男女混合で4人。こちらもまた、皆等しく男系皇族だ。そして、男系皇族である紀宮さまこと黒田清子さんがこの先お子様を儲けられた場合は、その性別を問わず女系ということになる。天皇家の血を、母を通して引いた子ということだ。

「お父さんが皇族なのか、お母さんが皇族なのか」

ただこれだけのことで、全く難しい話ではない。

では、この単純な話の何が、こんなにも激しい論争を生み出しているのだろうか。

女系容認・男系維持 それぞれに潜む意味

私が考える男系・女系論争の派閥は、大まかに3つに分類される。

女系容認派
こちらは、直系の子がいるのであれば、親のものはその子が継ぐのが自然であり、実の子がいながら叔父などの親族に相続権が流れるということに違和感を覚えるというもの。

これは、現在の日本における相続の在り方に沿った感覚で、多くの日本人がこのように感じるのは自然なのだろうという気がする。

ただしこの層には、先で指摘したように、女系天皇の意味を知らずに賛成している人が一定数いると思われるので、きちんと意味を知ったときに男系派に変わる可能性を持っている。ある意味浮動票ともいえるかもしれない。

男系維持・理系派
男性のXY、女性のXX染色体という、生物学的観点からの考察。
Y染色体は男子が続く限り確実に下の世代まで引き継がれるが、女子の場合は、父からもらったXと母からもらったXのうち、どちらがその下の世代の子供に受け継がれるかわからないというもの。つまり、男系女子が産んだ子供は、1/2の確率で、皇族である祖父のX染色体を受け継がない、ということになる。

これについては、一瞬納得できるような気がする一方で、遺伝や血統とは染色体だけで決まるものなのだろうかという疑問がある。
香子はがっつり文系だったため、これ以上の理科的知識はなく、これ以上は考察不能。

ただ、この考え方は上記の女系容認派と反対に、明確な根拠に基づいているため、一番ぶれにくい層とも考えられる。

男系維持・印象派
「民間の女性が皇族となり、その子が天皇になる」ことは許容できるが、「民間の男性が皇族となり、その子が天皇になる」ことは受け入れられないという直感派。女性差別か男性差別か迷うところだが、おそらくこれは、長らく日本社会で続けられてきた男性優位の感覚に基づいているのではないだろうか。

結婚すれば夫が主となり妻がそれを支え、娘しかいない家では、娘ではなく娘の夫を家の跡取りとすることが、ごく普通のこととして受け入れられてきた。これは、現在も時折あることで、特に会社などの家業を持つ家では、未だに見られる手法の一つだ。

この感覚を元に考えると、男系維持・印象派の人たちが女系に対して抱く、漠然とした忌避感が理解できるように思う。
「夫が主」という感覚のために、その子どもに対しても、「夫である民間人の子」という感覚が先に立ってしまうのではないだろうか。

この感覚は、身近な現実が根拠となっているため、社会が変わらない限りひっくり返ることが無いように思えるが、実は覆すのは案外簡単だったりする。

実際に女性天皇(または皇太子など)が結婚した後、ご夫君が常にその傍らで妻を支える姿を、国民に見せ続ければ良い。
あくまでも国の象徴は彼女であり、自分はそれをサポートするものである、という姿勢を崩さず、「重責を担う妻を支える夫」としての姿を見せ続ければ、心動く人は少なくないはずだ。

もしこれが実現できれば、皇室が時代の先頭に立って、日本社会を変えることになるかもしれない。

さいごに

ここにあげた他にも、海外からの目や1000年を超える伝統など、それぞれに理由や意見があるとは思うが、いろいろひっくるめて私が思いついたのはこの3パターン。

女系容認も男系維持も、それぞれに意見があって当然だ。歴史学者ではないのだから、小難しいことは知らなくて当然。

ただ願わくは、最低限意味を理解した上で各々が考え、出した結論であって欲しいと思う。


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